思考ブログ

物事について,ちょと立ち止まって考えてみた.

借金大国日本

この記事について

この記事では,借金大国である日本の未来について考えていきます.最近,マスメディアなどで下記のような言葉が目立つから,本当に大丈夫?という視点での述べていきます.

  • 日本は絶対財政破綻しない
  • 日本の借金は国民からの借金だから大丈夫
  • 日本が保有する資産があるから大丈夫

絶対なんて状況が変わったりすることを考えると,まずありえない言葉なのにマスメディアを含めてあえて使っているあたり,やばさを感じます.

絶対大丈夫絶対返すからなんて言って借金しようとしてくる人達の言葉と同じくらい信用できないですね.

 

絶対大丈夫という人たちはいますが,その借金の返し方まで述べている記事は,筆者はみたことありません.借金やその利子を借金で返しているあたりどこまで信用できるのというのと,お金って無限に借りれるのと問いたいです.

バブル崩壊の時だって,絶対大丈夫とか抜かしていただろうが!)

この記事とは関係しませんが,絶対って言葉を使ってくる人にはご用心(例 絶対も儲かるから.絶対当選するから.)

(実際,格付け会社によって日本国債の格付けは順調に下げっている.それを第3者だからわかっていないなどといった暴論で片づけてほしくない.第3者からの価値が下がるということは円の価値が下がる可能性を意味している.円の価値が下がれば,外国との取引時に多額の円を支払う必要があり,輸入品の高騰につながる.上記の論者はそこまで考えて大丈夫と言っているのかは疑問.また,公平さにおいては当事者より第3者からの評価の方が信頼できるのは経験からわかる.)

記事の制作は令和3年8月なので,その時の情報をもとにしています.

まず,日本の借金ていくらよ?

 聞いて驚くことなかれ.日本の借金(のうち普通国債残高)は令和3年度末には990兆円を上回る見込みです.

財務省HP https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/a02.htm

 ちなみに歳入総額(要するに国の税収)は106兆円6097億であるから,累積されてきた日本の借金の方がはるかに大きいことがわかります.

 借金時計というサイトがあり,そこでみると国民一人当たりの負債額が表示されており,やばさが実感することができるかと思います.(どこまで正確かは不明)

日本の歳入での国債の割合

 日本がいろいろ行うにあたって,使用するための収入を見ていきます.総額は106億円です.消費税や所得税などの税収のほか,国債は43億円で全体の40.9%を占めます.もう少しで収入の半分が借金というわけであります.(国税庁HP 

[国の財政] 財政のしくみと役割 | 税の学習コーナー|国税庁

それに対しての歳出は,社会保障費等に使っているほか,約24兆円は国債費に充てられています.

 ここでなぜ国債費に充ててるのと思う人がいるかもしれませんが,国債は借金であるので,借金の返済と利子の支払いが必要なため,それらへの割り当てが24兆円というわけです.

借金して,過去の借金を返しているイメージです.まさに自電車操業.

借金してまで何に使っているの?

 これについては,国税庁のホームページなんかを見た方が良いかと思いますが,ざっくりと列挙します.

  • 社会保障関係費 約36兆円(33.6%)
  • 公共事業関係費 約6兆円(5.7%)
  • 文教及び科学振興費 約5兆円(5.1%)
  • 防衛関係費 約5兆円(5.0%)
  • 地方交付税交付金等 約16兆円(15.4%)
  • その他 約14兆円(12.9%)

その他ってなんだよと思いましたが,オフィシャルのサイトでは説明が見つかりませんでした.きっと,必要なことに使っていると信じています.

さて,社会保障ですが,その内訳はどうなんでしょう.

  • 年金 60.4兆円
  • 医療 54.0兆円
  • その他 34.4兆円

といった感じで年金に60兆円も使っているわけです.消費税もなくバブルでさんざん豪遊した世代であり,日本の停滞した経済の元凶,借金大国にした世代に対してです.筆者はそんな世代のためになんでこんなに金を使うんだと思います.借金は現役世代,未来の世代が負うことになるのに.

 医療費についての細かい資料はないですが,平日の病院の利用者の割合や入院患者,終末医療の費用なんかの資料があれば,どの世代のためにお金が消えていくのかわかりそうです.

(さんざん豪遊して,貯蓄せず,それでも飽き足らず,俺たちの生活のために年金,医療費をよこせ.そのために借金しろ.返済は知らん.お前たちやその子供が返せということですね.アリとキリギリスの話も改修し,さんざん遊んだキリギリスはありに借金を残してぬくぬくと人生を終えましたに変えるべきかもしれません.(苦笑))

財政破綻の危機に陥るときって?

 財政破綻債務不履行に陥ることであるが,陥るわけではないという人たちもいる.その理由が,国民からの借金であったり,日本はいくらでもお金を刷れるから刷りまくって返せばよいなどである.ここで考えてほしいが,あなたは無限にお金を貸すことができますか?また,お金を無限に刷ると何が起きるか知っていますかである.

 上記の論者の問題意識はあくまで,財政破綻するか否かのみであろうが,財政破綻自体は避けられても,お金を無限に刷られたりしたらハイパーインフレが起きるし,日本の投資家だって無限にお金を貸せるわけではない.

 なので,財政破綻の危機は回避できるかもしれないが,借金の割を喰うのはその時の世代ということになる.

ゆえに筆者の視点からものを述べると財政破綻しないかもしれないけど,問題はちゃんと認識できていて,どの世代が苦しむかわかっていますか.その時,何が起きるかも認識していて,それでも借金を増やしていきますかと問いたい.

なんで「破綻はありえない」や「絶対大丈夫」が蔓延るのか.

 簡単に言えば,やばいことがなんとなくわかっているけど,それを認識したくない忌避行動であるからです.会社がつぶれるかもしれないときって,一部の人を除き,根拠なく大丈夫だと信じる人たちがいる.大企業だから,老舗だからといったものである.ネームバリューでお金を貸してくれるだろう,持ち直すだろといったものである.そこで思い出してほしい.30年前の大企業や老舗で,消えたものや凋落したものはないだろうか?答えは当然のことながら,消えたり凋落したものはある.でもその時の人々やマスメディアなんかは絶対大丈夫などと甘い考えや意見を述べていた.やばいときほど,人間,絶対などといった言葉を使い,自らを安心させるものである.

 最近であれば市町村の財政破綻財政破綻危機の話題があるが,ご存じだろうか.ぜひ調べてみてほしい.市町村の破綻もほんの数十年前までは思いもかけなかっただおろう.しかし,現実に起きているし,その危機を迎えている.

 これらの悪質な絶対大丈夫シリーズに騙されないためには,どうすればよいか.それは情報を鵜呑みにしないこと,賛成,反対の意見に目を通すこと.そして,自分で統計情報などを調べて考えることである.人に騙されないため,SNSなどの情報に踊らされないために必要なことである.

最後に

 筆者は,最近の絶対大丈夫や破綻はありえないというマスメディアなどの発言に違和感を感じて,現時点での公開情報などをまとめて,必要そうなところを本記事でも紹介した.そして,財政破綻の可能性や,「破綻はありえない」や「絶対大丈夫」などといった虚言が蔓延る理由,それに騙されないための方法を述べた.

 今,目の前で起きている事実を客観視して,今後起きる問題と解決策を虚言を述べる人たちにも考えてほしいと思う.