こどもに勉強を強制する親
子供への勉強などの強制がハラスメントとして認知されてきている一方で,いまだにそれらは無自覚な親によって,続けられている.
今回はその原因について書いていこう.
前提
今回取り上げる親の前提としては,子供は中学生以降を想定しているほか
- 子供が望んでいない,楽しめていないことを強要する.逆に言えば,子供も楽しめているならば,問題ないと考えているので,今回の記事には当てはまらない.
- (親本人の認識として)社会的に成功していない (親本人が)現状の自分を取り巻く世界を嫌だと思っている.またはこんなはずではなかったと思っている.
- 自分は本当はもっとできるはずだと思っている.
これらの特徴を有する親である.
あまり長く書いても仕方ないので,一言でいえば自分は(努力などできていれば)もっとすごいはずと思っている親である.
なぜ,習い事を無理強いするのか
そもそも親はなぜ子供に習い事などを強いるのだろうか?
> それは期待しているからである.
では何を期待しているのか.
> 子供に成功させるためである.
ではなぜ成功させたいのか?
> 自分が(努力や経験できていれば)本当は社会的にも成功している,もっと出来る人間なんだと考えるためである.
はっきり言えば,自分は今の状況を努力して変える気はないけど,子供に努力をさせて,あったかもしれない成功した可能性を見たいがゆえに,無理強いして習い事をさせるのである.
最近流行りの異世界転生の無双ものを想像すればよい.
イメージとしては,次のような感じか.
今の自分は認められていないけど,転生先(子供)が成功するれば,本当の自分はすごいんだと思える矮小なプライドを満たすためである.
今の自分が成功していないのは,周りが認めないまたは自身の親や教育が悪かったから成功しなかったと言い訳を添えて.
本当に子供のことを思って?
さて,このようなことを書いていると反論が出てくるであろう.
自分は子供のことを思ってなどと.
しかし,子供の人生は子ども自身のものであって,親の現状の鬱屈を慰めるためのものではない.
子ども自身が悩み,学んで選んだ先にあるものが子供の将来であり,人生である.
ましてや成功していない親の体験をもとに組まれたカリキュラム等,百害あって一利なしである.
成功させたければ,成功者のもとに送り出し,そこで学ばせるべきである.
最後に
本記事は別に勉強するな,習い事をするなというものではないし,怠惰な子供を擁護するものでもない.
あくまで,子供自身が自ら何を学んでいくのかを選ばせようというものである.
例えば,普通教育が必要ない職業に就きたいと言っているならば,あえて無理に頑張る必要はなく,逆に普通教育が必要なものであるならば,勉強すべきである.
努力する,しない,機会を生かす,殺すも子供自身が選べばよいということである.
子供に無理強いすることに時間を費やすくらいならくらいなら,自身が努力し,今の現状を変えていこうというものである.学ぶこと自体は生涯できるし,それにより周りの見る目も変わっていくはずである.
そうしていけば,親の背中を見た子供も主体的どうしたい,どうなりたいというものが芽生えて,必要な努力をするのではないかと考える.